☛多額の楽天キャッシュを保有する方。
☛楽天が破綻した場合、楽天キャッシュの補償に興味のある方。
こんにちは、オーロラ(@piyo_inco_happy)です。
梅雨の影響で外出ができず気が滅入る日々が続きますね。
気が滅入ると言えば、楽天が破綻した場合、楽天キャッシュは補償されるのでしょうか。
また、楽天グループが破綻する可能性はあるのでしょうか。
本記事では上記について深掘りしました。
我が家も結構な金額の楽天キャッシュを持っていますので気になっています。
それではよろしくお願いいたします。
楽天キャッシュは1/2しか保全されない
結論ですが、楽天が破綻した場合、楽天キャッシュは資金決済法のもと、1/2は補償されます。
楽天キャッシュは【基本型】と【プレミアム型】の2種類。今回は【基本型】の話です。
楽天キャッシュ【基本型】は、資金決済法における前払式支払手段のサービスに該当します。
資金決済法では、前払式支払手段の未使用残高が1,000万円を超えたときは、その未使用残高の2分の1以上の額に相当する額を最寄りの供託所(法務局)に供託する必要があります。
※法律に基づき、楽天キャッシュは法律上残高の1/2は保全されます。
反対を言えば、1/2しか補償されません…
楽天キャッシュはペイオフの対象にならない
楽天キャッシュは銀行預金では無いのでペイオフの対象になりません。
ペイオフとは、銀行が破綻した場合、預金残高1,000万円とその利息を保障する制度です。
楽天キャッシュは銀行預金ではないので、ペイオフ対象外は仕方ないと思います。
規約違反をした場合、楽天キャッシュは利用不可
規約違反をした場合、楽天キャッシュを利用することができなくなります。特に投資信託を即売却する方は、(4)の規約に注意が必要です。即売却=クレジットカードの現金化とみなされる可能性があります。
規約(4)への対策としては投資信託を即売却せず、一定期間保有後の売却することでしょうね。
楽天キャッシュの有効期間は最終利用から10年間
楽天キャッシュの有効期間は最終利用日から10年間となります。
利用するたびに有効期間が更新されますので楽天キャッシュ消滅の可能性は低いですが、念のため覚えておきましょう。
楽天(4755)が短期間で破綻する可能性は低い
ここまでは楽天が破綻した場合、楽天キャッシュの補填について検討しましたが、そもそも楽天が破綻する可能性はあるのでしょうか?
楽天グループの有価証券報告書から可能性を検討します。
現状1兆円程度の資産超過であるが、債務超過目前の水準
直近の四半期報告書(2023年1月1日から6月30日)では売上高9,728億円に対して当期利益は▲1,369億円。
楽天市場や楽天カードは黒字でしたが、楽天モバイル事業が1,850億円の赤字を計上した結果、最終利益は大幅な赤字となりました。
インターネット部門・金融部門は相変わらず金のなる木としてキャッシュを稼いでいます。
両事業で約859億円の利益を計上しています。
楽天市場・楽天カードはECショッピングの登竜門として定着しました。
しかし、楽天モバイルの赤字の影響でグループ全体の損益は大赤字ですね。
大赤字続きだと潰れてしまうのでしょうか…
楽天グループの資産と負債、資本が記載されている貸借対照表を見ましょう。
資産の部からですが、楽天グループは現預金を5.0兆円を有していることが分かります。
そして、資産合計は約21兆円あります。
次は負債の部を見ましょう。
楽天グループの負債合計は約20兆円あります。
資産>負債でありますが、余力は1兆円程度・自己資本比率は5.41%であり余裕がある財務内容とは言えません。
ですが企業は資金が回る限り潰れません。
次は現預金の流れを示したキャッシュフロー計算書を見ましょう。
営業キャッシュフローでは2,397億円を稼げています。
要因は銀行事業預金の増加であり、約5,500億円を獲得しています。
最近、楽天銀行などで預金増加系のキャンペーンが頻繁に開催されていますが、営業キャッシュフローを得たいと思惑からだったのですね。
他社からの借入・返済状況を表した財務キャッシュフローを見ましょう。
財務キャッシュフローは2,579億円のプラスであることが分かります。
社債発行約3,000億円などで資金を確保しています。
本業のキャッシュフローはプラスですが、借入をすることにより現預金を増やしています。
しかし、借入はいつまでも続けることが出来る事ではありません。
楽天グループは、楽天グループの増資で約3,000億円・上場した楽天銀行株の一部売却で720億円・西友全株式売却220億円など資産価値のあるものを現金化しています。
一方、社債償還は2024年3,000億円、25年1,500億円と言われています。
また、今回の四半期報告では楽天ペイメントを楽天カードの子会社とする発表がありました。
楽天カードもいずれは上場を行い資金調達のツールとされてしまうのでしょうか…
以上より楽天グループは現金化できる事業を多く有しており、短期的に資金繰りに困ることはないと思われます。
意地でも楽天モバイルを黒字化する気でしょうか。
楽天キャッシュへの多額の入金は避けるべき
私はモバイル事業の黒字化は困難だと思います。
競合は強敵ですし、「楽天モバイルは繋がらない」というイメージの払しょくもハードルが高い。
私はモバイル事業を売却し、楽天市場などのインターネット事業に専念すると考えています。
余談ですが楽天の株価は低水準で推移しています。
楽天モバイル以外の事業は堅調ですから、モバイル事業売却で株価上昇。
一方、モバイル事業継続で株価低位推移を想定しています。
私はモバイル事業売却で株価上昇シナリオを見通し100株買いました!
最後に
いかがでしたでしょうか。
内容をまとめます。
①楽天キャッシュは資金決済法により1/2は補償される。
②楽天キャッシュはペイオフの対象にはならない。
③楽天の2023年第一四半期の決算は売上高4,756億円・当期利益▲826億円。
※インターネット事業・金融事業は引き続き黒字・楽天モバイル事業は大赤字の構造は変わらず。
④自己資本は1兆円程度・自己資本比率約4%であり、2024年決算は債務超過転落の可能性高い。
⑤営業CF▲1,225億円も財務CF392億円で現金流出を最小限に食い止める。
※銀行借入・増資などで資金調達するが限界近し。
※多額の社債償還もあり、現金流出増大想定。
短期間で潰れる可能性は低いでしょうが、楽天モバイルは早期に切り離すべきだと思います。
そして、現金化出来る資産は着実に減っています。
モバイル事業の黒字化がベストですが、モバイル事業の切り離しタイミングが重要ですね。
ポイ活民は多額の楽天キャッシュ保有はリスクが高いと思います。
「毎月5万円楽天キャッシュを購入し、毎月5万円楽天証券で楽天キャッシュを積み立てる。」
これが最も安全な方法だと思いますが、現実的には30万円前後が無難でしょう。
楽天証券で投資信託を買い付ける場合、6か月で最大30万円を投資信託に振り替えることが出来ますからね。
さすがに6か月間は大丈夫でしょう!!!
お読み頂きありがとうございました。
楽天キャッシュ×三井住友カードNL100万円修行についてまとめています。
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